
まだまだ残暑が厳しく、夏の疲れが出やすい今の時期。
単身赴任や一人暮らしで忙しい毎日を送る中、仕事終わりに夕食を用意する大変さを実感している方も多いのではないでしょうか。
「周りに飲食店が少なく、外食ばかりだとお金もかかるし健康も心配」
「ワンルームの狭いキッチンで、疲れて帰ってきた後に包丁やまな板を使って一から料理をする気力はない……」
健康診断で「血圧」の注意を受け焦りつつも、限られた調理環境でどうすればいいか悩んでいる方へ。
自炊初心者でも買い置き食材でサッと作れる、包丁いらずの「ストック適塩レシピ」と食材活用のコツをご紹介します。
ぜひ活用してほしい!「ストック適塩食材」
1. サバ缶

常温で長期保存ができるため、ぜひストックしておきたい一品です。
青魚に含まれる「DHA」や「EPA」は血圧・コレステロール対策に最適で、面倒な魚の下処理も不要。開けるだけで手軽にタンパク質を補給できます。
■サバ缶の種類別・塩分量比較

※数値はあくまで目安です(商品やメーカーによって異なります)。
ご購入の際は、パッケージ裏面の栄養成分表示をぜひチェックしてみてください!
適塩ワンポイント:味付け缶は塩分が高くなりがちです。適塩を意識するなら、栄養価はそのままに塩分を抑えられる「水煮缶」を選ぶのが基本です。
2. 冷凍野菜・冷凍きのこの賢い活用法

■市販の「冷凍野菜」を活用してもOK!
手間を徹底的に減らしたい日は、スーパーやコンビニで買える市販のカット冷凍野菜(ブロッコリーやほうれん草など)に頼るのが一番手軽です。
もし「生の野菜を買って余ってしまった」「安かったからストックしたい」という場合は、自分で冷凍保存するのもおすすめ。
使いやすい大きさに切って冷凍しておけば、解凍不要で「凍ったまま」料理にポンと投入できて重宝します。
■自家製冷凍におすすめの野菜3選 ※保存目安:約1ヶ月
・ほうれん草:水洗いして水分を拭き取り、カットしてそのまま冷凍袋へ。塩分排出を促す「カリウム」が豊富で、レンジ蒸しやスープに最適です。
・ブロッコリー:小房に切り分けて冷凍袋へ。食べ応えがあり、サバ缶と一緒にレンジ加熱するだけで満足感のある一品になります。
・ミニトマト:ヘタをとって水洗い。水分をふき取り、数カ所つまようじで穴をあけて、冷凍袋へ。
(※レンジで加熱した際の破裂防止)加熱するとうま味(グルタミン酸)と甘みがじゅわっと溶け出します。
・刻みねぎ:細かく切って(または市販のカットねぎを買って)冷凍保存。ラーメンやスープ、薬味としてサッとひと振りできます。
※水分が残っていると霜や変色の原因になります。
キッチンペーパー等で水気を切って袋に入れ、できるだけ空気を抜いて冷凍保存しましょう。
■きのこ類(しめじ・舞茸・エリンギ等) ※保存目安:約1ヵ月
・保存方法:石づきを取り、ほぐして冷凍袋へ。小分けにしておけば、いつでも凍ったまま使えます。
・冷凍で旨味アップ:カリウムと食物繊維が豊富な上、冷凍することで細胞壁が壊れ、旨味成分(グアニル酸)が増加します。少量の調味料でも美味しく仕上がります。
■冷凍野菜・きのこ類の使い方
・市販の冷凍野菜:「自然解凍OK」の記載があるものは、下茹で済みのため解凍してそのままサラダや和え物に活用できます(「要加熱」のものは加熱が必要)。
・自家製で冷凍した野菜:解凍すると水分が出て食感が変わりやすいため、レンジ蒸しやスープなど「凍ったまま加熱する料理」で使うのがおすすめです。
・冷凍きのこ(自家製・市販問わず):きのこ類は生食ができません。必ず解凍せず「凍ったまま」加熱してください。
★包丁いらず・レンジで3分!「サバ水煮缶で作るアクアパッツァ」

包丁もまな板も使わず、耐熱皿ひとつで完結する簡単なレンジレシピです。
【材料(1人分)】
サバ水煮缶:1缶(汁ごと)
冷凍ミニトマト:4個
冷凍ブロッコリー:2~3個
冷凍きのこ(しめじや舞茸など):ひとつかみ
にんにくチューブ:小さじ1
オリーブオイル:大さじ1
こしょう:少々
お好みでレモン汁やパセリ
【塩分量】
1.5g(1人分)
※追加の塩分ゼロ!サバ缶1缶分の塩分のみです。
【作り方】
1.サバ缶の汁ごと耐熱皿へ移し、にんにく、冷凍ミニトマト、冷凍きのこも一緒にいれる
2.レンジ600Wで3分チンする
3.仕上げにオリーブオイル、こしょうをかけて完成
4.お好みでレモン汁やパセリをかけるのもおすすめ。さっぱり爽やかな味へ。
【適塩ポイント】
サバ缶自体の塩分と旨味、きのことミニトマトのうま味、にんにくとオリーブオイル香りを効かせることで、追加の塩分がなくても大満足の味わいになります。 また、きのこと野菜のカリウムが塩分の排出をサポートします。
まかないきれない「冷凍食品やレトルト」には新たなアプローチを
「そうは言っても、本当に疲れた日はレンジ調理すら面倒で、冷凍食品やレトルトに頼ってしまう……」 そんな日があって当然です。単身赴任や忙しい一人暮らしの中で、毎日100点満点の自炊を続けるのは簡単ではありません。
手軽な加工食品はどうしても塩分が多くなりがちですが、自炊でカバーしきれない時は無理をせず、当協会がおすすめする「塩分オフセット技術」のような新しいアプローチを「頼もしいお守り」として活用していただけると嬉しいです。

自分でできる範囲の「ちょっとした自炊の工夫」と、どうしてもという時に頼れる「塩分オフセット」。この2つをうまく組み合わせることが、我慢やストレスなく血圧対策を長く続けていくためのスマートな選択です。

一般社団法人 おいしく適塩推進協会
管理栄養士 三浦
【プロフィール】大学卒業後、管理栄養士資格を取得。専門機関にて、通算3000名以上の特定保健指導に従事。現在はトイメディカル株式会社に入社し、当協会の専任管理栄養士として、現場経験を活かした「我慢しない適塩ライフ」の普及・発信を行っている。
