vol.2 帰省や宴会で体重+2kg⁉ 脂肪になる前の「48時間適塩リセット術」

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お盆で塩分・酒を楽しむ

お盆休み、久しぶりの実家での豪華なお食事や、地元の友人・親戚との賑やかな宴会を楽しんでいる方も多いのではないでしょうか。寿司や焼き肉、オードブルに冷えたお酒など、連休ならではのごちそうが並ぶ食卓は、日頃の忙しさを忘れさせてくれる至福のひとときですよね。

しかし、ふと体重計に乗ってみてびっくり。「体重が2kgも増えている…」「指輪がキツく、顔もむくんでいる…」と、急激な数値の変化に青ざめることはありませんか?

「羽目を外しすぎたのが良くなかった」「明日からまた我慢の生活をしなきゃ」と、楽しかった思い出を罪悪感で台無しにして、自分を追い込みすぎる必要はありません。

なぜなら、翌日に急増したその数値のすべてが、いきなり「体脂肪」として蓄積されたわけではないからです。

今回は、特定保健指導の現場で多くの働く世代をサポートしてきた管理栄養士の視点から、急増した数値のからくりと無理な我慢をせずに体をスッキリ整える「48時間適塩リセット術」をお届けします。

焦らないで!急増した体重の正体は脂肪ではなく「むくみ」

食事から摂取した余分なエネルギー(糖質や脂質)が、体内で代謝されて体脂肪として体に蓄積されるまでには、約48時間(約2日間)のタイムラグがある1と言われています。

では、食べた直後から翌日にかけて増えた「+2kg」の正体とは一体何でしょうか?

その答えこそが、ごちそうや濃い味付けの料理から摂りすぎた「塩分(ナトリウム)」によって体内に蓄えられた水分なのです。

人の体には、血液中の塩分濃度を常に一定に保とうとする優れた調節機能2が備わっています。味の濃い料理やお酒が進むと、体は増えすぎたナトリウム濃度を薄めようとして、大量の水分を細胞の間に保持し始めます。これが、翌朝のむくみや急激な体重増加を引き起こす直接的なメカニズムです。

つまり、「脂肪がついた」のではなく「一時的に水が溜まっている状態」なのです。

勝負は48時間以内!今日からできる「3つの適塩リセット術」

脂肪として定着する前の「48時間以内」に余分な塩分と水分を外へ押し出す方法として、お盆休みの日常の中で今すぐ試せる、3つの「適塩リセットハック」をご紹介します。

① 「カリウム豊富な野菜や果物」をプラスする

適塩リセット術、果物や野菜

体内の余分なナトリウムの排出をサポートしてくれるのが「カリウム」という栄養素です。カリウムは海藻類だけでなく、野菜や旬のフルーツにも豊富に含まれています。 お盆のごちそうに「カリウム豊富な食材」を添えたり、翌朝の朝食に取り入れてみることがおすすめです。

おすすめの食材:
【野菜】 トマト、きゅうり、アボカド、ほうれん草、枝豆や納豆などの豆類 
【果物】 バナナ、キウイ、スイカ、メロン 

食後に甘いものが欲しくなった時は、アイスやケーキの代わりにフルーツを選ぶと、美味しくカリウムを補給できますよ。

ただし、果物には「果糖(糖質)」も含まれるため、食べ過ぎには注意が必要です。1日の目安量は「手のひらに乗るくらい(約200g/バナナなら1本、キウイなら2個程度)」。適量を意識して美味しく取り入れるのが、スマートなリセットのコツです。

(※注意:腎臓疾患等で医師からカリウム制限の指示が出ている方は、過剰摂取が負担となるため必ず主治医の指示に従ってください)

② 「お水や無糖のお茶」を意識して多めに飲む

体がむくんでいると「水分を控えなきゃ」と思いがちですが、これは実は逆効果です。体内に溜まった余分な塩分を尿と一緒に外へ洗い流すためには、十分な水分が必要になります。

宴会の翌日や移動中は、水や麦茶を意識してこまめに飲みましょう。「水分が十分に体内に入ってきた」と体が認識することで、排尿がスムーズになり、塩分と水分の排出が促されます。

③ 隙間時間に「かかと上下運動」で巡りを良くする

帰省中の長時間運転、新幹線や電車での移動、長引く宴会などで座りっぱなしの姿勢が続くと、重力の影響で下半身に塩分と水分が溜まりやすくなります。

そんな時は、立ち上がり時や座ったままでもできる「かかと上下運動(カーフレイズ)」が効果的です。

  1. 立位で、背筋を伸ばし、かかとをゆっくり上げる。(バランスがとりずらい場合は、椅子の背もたれや壁に手を添えて行うことがオススメです)
  2. ゆっくりとかかとを下ろす(これを10〜15回繰り返す)

「第二の心臓」と呼ばれるふくらはぎの筋肉を動かすことで、ポンプのように血液と水分が心臓へ押し戻され、下半身に滞っていたむくみを効率よくケアできます。

むくみ改善のかかと上げ下げ運動

それでもごちそうが続く日の「頼もしいお守り」

「リセットしたいけれど、お盆休みはまだまだ美味しい集まりが続く…」 「せっかくの集まりで、自分だけ我慢して場を白けさせたくない」

そんな時は、科学のアプローチを賢く頼るのも一つの手です。

当協会が推進する【塩分オフセット】は、料理の美味しさを邪魔することなく、食事中の余分な塩分にアプローチできる技術です。 カリウム補給や水分・運動といった日常の工夫と合わせて、裏では頼もしいお守り(塩分オフセット)を上手に活用してみませんか?

楽しむ時は全力で楽しみながら賢く体を守る姿勢こそが、大切な時間も健康もどちらも諦めない、現代の新しい適塩スタイルです。

塩分オフセット技術に関する画像

まとめ:美味しく食べて、賢くケアする連休を

健康管理とは、大好きな楽しみや大切な人との笑顔の時間を犠牲にすることではありません。

体重計の数値に一喜一憂して罪悪感を抱くのではなく、「48時間以内にフルーツを食べる」「お水をしっかり飲む」「かかとを動かす」といった小さな工夫と、頼もしいお守り(塩分オフセット)を上手に活用してみませんか?

賢い適塩習慣を味方につけて、残りのお盆休みも心ゆくまで美味しい食卓をお楽しみください。

おいしく適塩推進協会の管理栄養士のイラスト

一般社団法人 おいしく適塩推進協会

管理栄養士 三浦

【プロフィール】 大学卒業後、管理栄養士資格を取得。専門機関にて、通算3000名以上の特定保健指導に従事。現在はトイメディカル株式会社に入社し、当協会の専任管理栄養士として、現場経験を活かした「我慢しない適塩ライフ」の普及・発信を行っている。

参考文献

  1. ・Acheson KJ, et al. Am J Clin Nutr. 1988;48(2):240-247.
    ・Hellerstein MK. De novo lipogenesis in humans: metabolic and nutritional significance. Eur J Clin Nutr. 1999;53 Suppl 1:S53-S65.
    ・厚生労働省『日本人の食事摂取基準(2025年版)』 ↩︎
  2. 厚生労働省『日本人の食事摂取基準(2025年版)』 ↩︎